今月号の格言
【格言の解説】
これは、中国古代の歴史書「書経」にある言葉で、他人と接する場合、相手に完全さを期待するなという意味で、人間関係を円滑にする知恵です。この世に完全な人間はいません。完全でもない人間が相手にだけ完全さを求めても説得力はありません。人を使う場合は相手の能力に応じて使い、ないものねだりはしないで、相手が現に備えているものを引き出して使えということです。人はそれぞれ、みな違った持ち味、特質を与えられているということは言い換えれば、人はみな異なった仕事をし、異なった生き方をするように運命づけられているのです。ある人は政治家、ある人は事業家、教育者、技術者、画家、スポーツ選手など。適性にしても営業向きの人、接客向きの人、販売向きの人、事務向きの人など。様々な生き方をしていくにふさわしい天分・使命がその人に与えられています。人生における成功というものの姿とは、自らに与えられたこうした天分を完全に活かし切り使命を遂行することです。その時はじめて本当の生き甲斐、幸せというものを味わうことができ、それが人間としての正しい生き方であり、これこそが人間としての成功と呼べるものなのです。