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今月号の格言

「行雲流水(こううんりゅうすい)田村李山

今月号の格言「行雲流水(こううんりゅうすい)」

【格言の解説】

「行雲流水」という禅の言葉があります。「雲が風の吹くまま空をいくように、水が低い方へと流れていくように、一つの物事に執着しないで自然の成り行きに身を任せて生きていくことが、人間にとって理想的な生き方である。」という意味を表しています。人の一生では、様々な事情から生活環境を変えなければならない時もあるものです。例えば、転勤で住み慣れた町から離れなければならない時もあるでしょう。あるいは、勤めていた会社が倒産して、別の仕事を探さなければならない事態もあるかもしれません。結婚した相手と、どうしても別れなければならない状況に追い込まれる場合だってあるでしょう。そのような時、「住み慣れた町から離れたくない。」、「ずっと今の会社で働き続けたい。」、「離婚なんて絶対に嫌だ。」と執着すればするほど、苦しくなっていくのは自分自身です。なぜなら、どんなに抵抗しようが、人間には避けられない運命があるからです。だから、このような場合には勇気を出して執着心を捨て、成り行きに任せて生きていく方がいいと考えましょう。その方が精神的に安らいでいられるでしょうし、また将来についても前向きに考えられると思われます。そのような考え方を説くのが「行雲流水」という考え方です。