 | VENTURE SPOT 2008年4月号 | 一覧に戻る | |
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おだし屋 たこ然 |
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<中古車販売から食の世界へ> |
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あいあんクックは、移動販売車の製造販売とFCビジネスを中心に外食事業を展開している。すで
に移動販売車の加盟オーナーは100名を越えた。だが、社長である竹内氏が平成3年に個人で創業し
たのは、外食とは関係のない中古車販売の事業であった。東京の多摩地区に生まれ、学生時代から
イベント業やレンタル業などさまざまなビジネスに手を染めていた竹内氏は、個人事業で中古車販
売を行うかたわら、日銭の稼げる商売として自ら製作した移動販売車に乗って「たこ焼き」の販売
を始めた。自宅近くの団地の一角をロケーションとして確保し販売を行うも、最初はまったくと言
って良いほど売れずに、残った材料を捨てる毎日だった。しかし、その残った「たこ焼き」が、や
がて売上に結びつくことになるのだ。
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<手作りのクルマで成功をつかむ> |
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「どうせ捨ててしまうなら」と、竹内氏は残った「たこ焼き」を持って団地の1軒1軒を回り、「ご
挨拶代わりに」とタダで配って歩いた。すると実は、多くの住民が移動販売車の存在を知らないの
だということが判ってきた。ただクルマを停めて売っているだけではダメだったのだ。そして、い
ちど顔見知りになった住民は、その後、良いお客になってくれるということも知る。移動販売の面
白さに目覚めた竹内氏は、積極的に地域の人々に溶け込み、いつしかクルマには行列が出来てい
た。やがて、そうしたリピート客の中から、「自分も移動販売をやってみたい」という希望者が現
れる。もともと中古車販売が本業だった竹内氏は同様のクルマを作り、ノウハウも教えた。これが
現在のビジネスの原点となる出来事だった。
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<たこ焼きビジネスの原点を忘れず> |
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こうした経緯がメディアでも紹介され、次々に移動販売車の注文が舞い込むようになる。個人での
創業から4年後、竹内氏は移動販売車の製造販売と「たこ焼き」営業のFCビジネスを軸とした会社
を設立。これまでに製造販売したワゴンカーは500台以上にのぼる。社名の「あいあんクック」は、
1枚の鉄板からスタートした「たこ焼き」ビジネスの原点を忘れないように、という気持ちから名付
けた。食材を配送するオーナーも増え、配送センターが必要になったと同時に、既存オーナーたち
の次のビジネスを用意するべきだと考えて、3年前に固定の飲食店を出店した。まずは、「自分で実
際にやってみることが大切」というのが竹内氏のポリシーである。その店も軌道に乗せ、いま次の
ステップのスタートを切ったところだ。
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会社名 : 株式会社あいあんクック
店舗名 : おだし屋 たこ然
所在地 : 東京都立川市幸町3-19-8
T E L : 042-535-3455 H P : http://www.aiancook.co.jp/index.html
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