 | VENTURE SPOT 2008年1月号 | 一覧に戻る | |
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鶏匠庵 ルミネT新宿店 |
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株式会社ウイングランド | 代表取締役:羽田野あや子 氏 | |
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<夫婦二人三脚で作り上げた地鶏専門チェーン> |
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「主人の力がなければ、私はとてもここまで出来ませんでした」と、ウイングランドの羽田野あや
子社長は微笑んだ。
日本一の商圏を抱える大都市新宿。4年前に名古屋からその新宿駅ビルに出店した「鶏匠庵」は、
地元から運ばれてきた新鮮な地鶏の「と体(丸鶏)」を店舗でさばいて調理し、提供することで人
気を集めている。その秘密は、羽田野社長のご主人が経営する地鶏専門卸会社にあった。名古屋コ
ーチンなどの地鶏を専門に扱うこの会社は、毎日職人の手で鶏をさばき、新鮮な状態で店舗に送り
届ける。自社の鶏肉をより多くのお客に食べていただくため、飲食店の繁盛を支援しようと飲食事
業部をスタートさせた。
その中で成功したブランドを展開する目的で作り上げた会社がウイングランドなのである。
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<先見の明とスピード経営> |
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今年の11月、関東における2号店を大宮駅ビルに出店した。現在、ウイングランドとしては9店
舗、グループ全体では15店舗を経営する。
個人経営として住宅街の中の居酒屋を改装し、事業をスタートさせてからわずか10年足らず。翌
年には多くの人に反対されながら岐阜の駅ビルに出店し、見事に成功を収めた。3年目には有限会
社を設立、6年後には株式会社に組織変更というスピード経営だ。
飲酒が中心となる飲食店にとって、昨今は厳しい状況が続いている。こうした中で、駅ビルに出店
できることは重要な要素となるが、早くからそうした展開を見据えていた同社では、現在グループ
全体でも路面に出店している店は少ない。
今年、名古屋駅ビルに出店した小型店は、誰もが驚く驚異的な坪効率を誇る繁盛店だ。
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<技術に裏付けられた繁盛> |
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これまでの出店は、先方からの誘致によるものが多い。「タイミングが良く、ラッキーだった」と
語る羽田野社長だが、同時に「これもみな、主人の助力があってこそ」と控えめだ。しかし実際の
店舗現場を監督するのは彼女の役割である。
ウイングランドの店舗では、昨年からすべての店の店長に鶏の解体を行う技術を身につけることを
義務づけた。居酒屋チェーンなどのさまざまな競合店に打ち勝つには、単に“地鶏である”ことを
売りにするだけではダメだからだ。商材のみに頼らず他店との差別化を図るためには、こうした技
術による裏付けが重要になるのである。
「将来は農場も経営し、老後は鶏に餌をやって暮らしたいんです」と語る羽田野社長の老後は、ま
だしばらく先になることだろう。
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会社名 : 株式会社ウイングランド
店舗名 : 鶏匠庵 ルミネT新宿店
所在地 : 東京都新宿区西新宿1-1-5
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