「私たちが行っているのは飲食業ではなくサービス業。一番に大切にしているのは、ホスピタリティ
です。」そう話してくれたのは、神奈川県で焼肉店など計6店舗を経営する、株式会社ニュールック
の代表取締役金本氏だ。
母親が経営する焼肉店「天龍」を幼い頃から手伝い、高校生になると正式にアルバイトとして入店。
この時を振り返って、「この時のチーフが厳しく、オーナーの子供だからといって、甘やかさないで
くれたのが良かったですね。」と語る。アルバイトでは他の誰より厳しく指導され、時給は低く、試
験前だからと言ってアルバイトを休むことも禁止だったという。こうした指導のおかげで、卒業する
頃には一通りの業務をこなすまでになっていた。
高校卒業後は正式に社員として入社し、23歳からは母親の後を継ぎ、店長を務めた。この頃から多
店舗展開を目指し、「自分がいなくても回る店」作りを意識していったという。さらに店舗を改装
し、改装中の休業期間には一度外の様子を見ようと他店で修行を行った。修行期間中は様々な情報に
ふれ、刺激的な日々を送った。
「天龍」の改装もへて、いよいよ多店舗展開に適した新業態「あぶり屋」をオープン。業態のコン
セプトは、当時20代半ばだった自分にとって行きたいと思う店であること。これまで運営していた
「天龍」は客単価4,000〜4,500円であったため、上質な肉を楽しめても20代半ばだった自分にとって
は気軽に行ける店ではなかった。そこで新たな「あぶり屋」は客単価を3,000〜3,500円と設定し、20
代にも気軽に使える焼肉店としたのだ。狙いはあたり、「あぶり屋」はその後順調に出店を重ね、4
店舗にまで拡大した。
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