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居酒屋大手各社が新型店で高級感などを演出 |
大手居酒屋チェーンが相次ぎ新型店の開発を強化し始めている。 「つぼ八」「和民」などの主力店に続くブランドを育成し、収益基盤を広げようとしているもので、特色ある料理や品ぞろえのほか、内装や照明、レイアウトに工夫を凝らすなどして、女性やファミリーなど新たな顧客層を呼び込もうとしている。 競争激化で疲弊した店舗のテコ入れというところだ。 全国で「つぼ八」を約500店展開するつぼ八(本社 東京都台東区)は今月、千葉県で新たに和風居酒屋「茜(あかね)どき」を出店する。 フローリング床を採用し、照明を抑えるなど落ち着いたムードを演出し、高級感を出すという。 来春にはフランチャイズチェーン店の展開にも乗り出すという。 1978年からFC展開を始めた「つぼ八」以外では、FCで手掛ける初の新業態となり、新店は皿やテーブルなど調度品も刷新し、焼酎や地酒の品ぞろえを拡大、ビジネスマンやOLを主要顧客とし、客単価は「つぼ八」より約600円高い3000円前後を見込む。 「甘太郎」など約350店を運営するコロワイドは複合飲食チェーンへの脱皮を目指し、東京銀座に10月27日に、同社初の中華業態を出店した。 外部から専門の料理長を登用、夜間はコース料理を主体とし、客単価は6000円―8000円に設定した。 今夏には都内でアジア風の創作料理店を開くなど、居酒屋のイメージを変えていく戦略。 「和民」など360店を運営するワタミフードサービスは、郊外向けの低価格店「わたみん家」を開発、くし焼き料理を中心に、客単価を主力の和民に比べ約3割引き下げた。 和民では扱っていない発泡酒も提供し、一方都市部では客単価を約1割高めた新型店「ゴハン」の出店を強化していくという。 モンテローザ(東京都武蔵野市)も、全国に約400店ある主力の「白木屋」のテコ入れに乗り出している。 外部の店舗プランニング会社と組み、インテリアやメニューを刷新した店舗を、10月20日に埼玉県内に出店した。 店舗のロゴから料理の盛り付けまで全面的に見直し、「女性客が入りやすい店づくりを進めた」という。 顧客の反応を調査した後、ほかの既存店の改装に活用していく考えという。 【参考】主な居酒屋チェーンの店舗数と主力業態 企 業 名 総店舗数 主 力 店 養老乃瀧 1500 養老乃瀧 モンテローザ 1132 白木屋、魚民、笑笑 村さ来本社 515 村さ来 つぼ八 506 つぼ八 大 庄 498 庄や、やるき茶屋 ワタミフードサービス363 和民、和み亭 コロワイド 350 甘太郎、一瑳、北海道 (注)店舗数はFC店含む。大庄は直営店のみ |
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